分科会運営方針の説明と質疑応答が行われた。
【設立趣旨案】
ソフトの時代と言われて久しいが、実態的にはハード付随のソフトコンサルが主流を占めている。今後のコンサルのあるべき姿を考えたとき、華美な報告書を作るのみに終始していては時代のニーズに答えるべくコンサルは出来ない。また、これまでの報告書は地下倉庫に眠り、地元で調査に協力して頂いた方々の労苦のみが残っている。
これらの反省から報告書ではなく「人脈ネットワーク」を残せるコンサル活動への実践的研究が必要だと考える。
以上のことから、当分科会は会員の自主的活動が地元のためになり、且つ自らのためになる研究活動を行う。
【活動方針案】
@ 対象市町村に対しては原則3年の技術交流を行う。
A 対象市町村は会員3名以上の幹事と7名以上の参加者をもち採択される。
B 対象地域は研究会予算から2地域が限度であり、予算執行は会場費、講師謝金及び現地補助とし懇親会などは自費とする。
C 今回の対象地域は「寿都町」であり、この1年の活動経緯をみて、次年度から新対象地域を募る。
D 尚、新対象地域は担当幹事の運営とする。
【活動概要案】
@ 目的
北海道におる過疎地での地域産業及び住民活動の活性化を促すための活動を行う。これまでのコンサルの反省を込めて、コンサルアフターフォローを行う。
A 活動計画
1町村3年を原則として、1年目は現地視察・課題把握、2・3年目で地元ニーズに答えた活動を行う。
B 活動内容
1年間に2回程度の現地研修と札幌段階での研究会を行い、2年目からは地元と連動した活動を行う。提言まで大袈裟でなく、地元交流をベースにした情報・人脈交流を通して何かを残せたら!と考える。
C 寿都町の選定理由
寿都町は今年で国営農業基盤整備事業調査が終了するが、地域活性化に向けて外部知見の導入が必要である。コンサルのアフターフォローが必要であり、我々
の責任で同様な過疎地であり、このようなコンサルが必要な町村をも対象として増やしたい。
D 寿都町分科会活動方針
「1年目=寿都を知ろう。」
「2年目=寿都を調べよう。」
「3年目=寿都を考えよう。」としたい。
【質疑応答】
質疑応答については以下の項目がされ、活発な意見が発表された。
@ 具体的な行動はどのようなものか?
A なぜ寿都町なのか?
B 「国営農地再編整備事業」の将来性は?
【講 演】
講演者 : 寿都町地域活性化を考える会 滑ツ境保全サイエンス 新造 優子氏
演 題 : 寿都町の現状と動向 − WORKSHOPによるまちづくり −
寿都町(湯別・浜中地区)地域活性化を考える会として、ワークショップによるまちづくりで実施された報告レジュメを基に講演された。
ワークショップは新造氏の主導の元で3回実施されてきたが、4回目は地元が主体となって実施できる体制に成ってきたとのこと。
キーワード = 明朝体からPOP体へ
(肩肘張った従来の形態から、丸みを持った若々しい形態に変化しようという意味) |
また、寿都町の人は「新しいことに進んで取組まない」、「うわさ話がすぐ広まってしまう」、「働く場が少ない」など、目立つことを嫌う雰囲気がまだ残っているという印象を受けた。メンバーは若い人達が多いせいもあって、雄弁でチームワーク良く活発であり、どんどん自分達でやっていく雰囲気が有り、将来的には活性化が図れる土壌が有るのではないかと思われますとのこと。
今後について地元メンバーは、もっとラフに参加できるような「仲間づくりの会」「サークル的なもの」として一度ワークショップを終わりにして、別の「サークル仲間を作ろう」という方向になるようです。
つまり、「自分達自身で独自に進んで行こう」という「楽しいから集まる仲間づくり」と「意見が言える、発信できる」という独自性が芽生えてきたことが収穫としてあったことが報告されました。
【意見・討論】
最後に、再度以下の3点について意見が出された。
@ 地域活性化分科会の設立趣意書をセンターへ提出しなければならない。
A 寿都町を選定した理由を明確に示す必要がある
B 分科会の活動報告をどのような形で示すのかを討議する必要がある。
つまり、入口と出口をきちんと整理して示すことが必要ではないでしょうか。
上記の討論では、設立趣旨、基本活動方針、活動概要を再度活発に議論し、まずは地元に入ることを優先することで了承を得た。
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