公益社団法人 日本技術士会北海道本部
       
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第117回技術交流研究会
 
  ■日  時  平成21年9月3日(木) 15時00分〜17時00分
  ■場  所  札幌市厚別区厚別中央1条5丁目4番1号 Docon新札幌ビル会議室
  ■出席者数 13名
  ■講演概要
  ◆演 題
  『ラジヘリを活用した積雪斜面の亀裂調査』
  潟Aルゴス・北海道支店
福田 朗裕(建設)
  ◆講演要旨
 
1.調査の概要
   道道倶知安ニセコ線のクラック発生斜面において、道路から雪崩発生区の状況が確認できないため、ラジコンヘリを用いた空中撮影を行い、撮影結果をもとに雪崩斜面の図化、雪崩予測を実施した。
 時期:クラック発生時(4月中旬〜下旬)
2.ラジヘリ(ラジコンヘリコプター)の概要
   調査では、ラジコンヘリに左右180°、水平〜垂直90°回転可能な可動式デジタルカメラを装着し、ヘリの進行方向に依存しない撮影及び多様な場面、方向への撮影を可能にしたものを使用した。有視界飛行であるが、連続飛行時間は凡そ40分程度であり、飛行範囲は水平500m、鉛直方向200m程度である。
3.調査の内容
   今年度は、斜面に亀裂が発生した3斜面と過年度に雪崩の発生履歴を有する箇所のデータの蓄積を行うため、2飛行分実施した。ラジコンヘリ調査の結果をもとに、3Dにて等高線図および縦断図等を作成し、雪崩の範囲や、発生区面積と雪厚について把握した。
4.調査結果と適用性
   今年度の調査結果と過年度の調査結果を合成し、今年度の斜面状況を把握し、雪崩が発生した年と比較することで、今後雪崩の発生予測を行うことが出来た。調査後数日のうちに崩落していることが事後調査で確認された。これらの結果を考慮し、亀裂の発生と進行状況を把握することで、今後の雪崩予想も可能であることが実証できた。
5.終わりに
   今回調査は、雪崩に特化して調査を行ったが、斜面崩落の危険度を経年観測することで把握することも可能であり、多方面で利用できると考えている。
 本講演では、一連の調査概要及び調査結果について写真を交えて説明する。




  ◆演 題
  『世界ジオパークへの取り組みについて』
  潟hーコン・地質部
金 秀俊(応理・総監)
  ◆講演要旨
 
 報道等でもご存知の通り、去る8月22日、洞爺湖有珠山地域が、日本初の世界ジオパークに認定された。私自身はこのジオパーク推進運動に直接関わってないが、今回は地質屋の端くれとしてこれをご紹介し、皆さんにもぜひ興味をお持ち頂きたいと願うとともに、将来訪れるときのご参考になればと考える次第である。
1.ジオパークとは?
   ジオツーリズムについて
2.世界のジオパーク
   世界ジオパークネットワーク(GGN)認定57箇所(2008年現在)
世界遺産との違い:世界遺産は保全、ジオパークは保全と活用であり、世界遺産は場所、ジオパークは人と活動である。
3.日本のジオパーク
   日本ジオパークネットワーク(JGN)認定7箇所(アポイ岳、洞爺湖・有珠山、糸魚川、南アルプス(中央構造線)、山陰海岸、室戸、島原半島)。うち、今回GGN加盟が承認された3箇所(洞爺湖有珠山、糸魚川、島原半島)について簡単に紹介する。
4.北海道のジオパーク
   洞爺湖有珠山 2009年8月22日、GGNにて世界ジオパーク加盟認定
 このジオパークの特徴・洞爺火山群の地質
 ・アポイ岳 2008年、日本のジオパークとして加盟認定
 ・アポイ岳の紹介・かんらん岩って?
 ・白滝黒曜石遺跡 JGN加盟を目指して活動中
 ・白滝黒曜石遺跡の紹介・黒曜石って?
5.ジオパークの今後
   ジオパークで大事なことは、良いジオと良いストーリー、そしてそれを多くの人に見に来てもらいわかってもらうことである。
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