技術交流研究会トップページに戻る
第110回技術交流研究会
■日 時 平成19年12月6日(木) 15時00分〜17時00分
■場 所 札幌市厚別区厚別中央1条5丁目4番1号 (株)ドーコン会議室
■出席者数 15名
■講演概要
◆演 題
『古人骨形態からみたアジアの人類史−ジャワ原人から日本人まで−』
札幌医科大学 松村 博文 准教授
<講演要旨>
アジア人の起源はどこまで遡れるのでしょうか。最近の人類進化のシナリオは、現代人(ホモ・サピエンス)が20万年前のアフリカ人に起源を発しているという考えが主流です。つまり、よく知られている北京原人やジャワ原人は我々アジア人の祖先の候補から外されています。アフリカから西アジアに拡散したホモ・サピエンスの集団は、数万年前の最終氷期にはスンダランドにまで拡散し、現代アジア人の基層集団となったと考えられます。このような基層集団の存在は、東南アジアの後期旧石器時代の人骨からその面影をみることができます。その後、北東アジアにまで拡散した人類は、厳寒の氷期の中で寒冷地適応を受け、新石器時代には再び南下し、稲作農耕民として日本や東南アジアにまで拡散し、先住のスンダランド由来の人々と混血していったとみられます。本講ではアジア各地から発見されている古人骨を紹介し、このような東アジアの人類史を復元してみたいと思います。
活動実績に戻る