第53回工業技術研究会
日時 平成7年4月7日(木)午後2時〜5時
場所 札幌市中央区北4条西5丁目アスティ45ビル
北海道開発コンサルタント(株) B会議室
出席者数 15名
情報交換
講演 ”これからの環境とエネルギー”
北ガスジェネックス(株) 専務取締役
滝田和彦 氏
<要旨>
これからの環境について、どうなりそうなのか、どうすべきなのか心配である。
世界の石油エネルギー消費について1980年と1992年を比較すると、北米・欧州では減少し、アジアでは144%と増加している。
石油以外の燃料等も含めたエネルギーによるCO2排出量は、日本が努力すると約束した1990年の数値1人当たりのCO2排出量2.72は1992年に既に2.81となっている。同数値比較は北米では横這い、欧州は減少、アジアのみ34%の増加である。環境対策はアジアが解決すべき事なのか ?
CO2排出量の減少について産業用などについては、これからの施策に期待するが、家庭用のエネルギーについては、特に北海道は灯油使用の増加傾向が強く、環境問題逆行の心配が多い。自動車燃料のガソリン、軽油使用の継続、増量についても心配である。
世界の異常気象、日本のそれについても、地球の歴史上1万年に1回しか起きる可能性のないものが起きていると指摘する気象学者も多い。その原因と予測の研究調査が必要である。
特に北海道については、その位置からオゾンホールに監視が必要であろう。現在のオゾン量は確かに那覇と比較しても多いが、その現象率は驚く程大きい。その発生が極に近いところに起きることからも、日本では北海道は問題が多い。
一方これからの日本の環境として、CO2、NOx、SOx問題は、中国、韓国等のこれからのエネルギー消費から視ても、アジア各国間の協力がなければ解決できない。中国、韓国でのCO2、NOx、SOxが偏西風による日本への影響は必至である。
北海道は、これにプラス、オゾン問題がある。いずれにしろ、環境問題は原因の探究、早期の対策が必要である。
我々の孫が、将来この北海道での大地で、外で自由に活動できるように、これから及ばずながら多方向で努力すべきであろう。
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