第37回工業技術研究会
日時 平成4年8月6日(木)午後2時〜5時
場所 札幌市中央区北4条西5丁目アスティ45ビル
北海道開発コンサルタント(株) A会議室
出席者数 14名
情報交換
講演 ”リンク機構とその応用について”
竹内靖 氏
<要旨>
1.概要
運動伝達の一方式である、リンク機構の種類と機械に実用されている例を挙げ、この機構のシステマテックな理解に努めた。(O.H.P使用)
2.4リンク機構
フレームの取り方により、(1)クランク・てこ運動(ワットの蒸気機関、足踏ミシン)、(2)両クランク運動(モルガン式水掻機構)、(3)両てこ運動(建設機械のバケットの積込、吐出機構)等になる。
3.平行4リンク機構
蒸気機関車の多軸回転、自動車のワイパー、製図器械のドラフターに応用。
4.梯形4リンク機構
自動車の操舵機構に応用。
5.クランク、スライダ機構
4リンクの1リンクをスライダーとすることにより得られる。代表的なものとして、現在往復内燃機関のピストンとクランク運動がある。
6.4リンクの接合点2箇所を回転、2箇所をスライダーさせる機構。オルダム継手が代表的な機構で、ディーゼル機関の燃料噴射ポンプの継手として使われている。
7.球面運動の4リンク機構
自在継手として、自動車その他の回転軸継手に多用されている。
8.総括
4リンク機構は従節の往きと還りの速度が異なるのが特徴で、これを巧みに利用し、工作機械の早戻り運動に応用し、又自在継手においては、中間継手を設けることで回転の偏差を除いている。
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