平成9年度から400億円をかけて開発された地球シミュレータ(建物は別途70億円)は平成14年3月から予定通り運用を開始した。地球シミュレータは稼動直後の世界標準のベンチマークテストで、計算性能が2位を5倍差で引き離し世界トップとなり、この技術革新が激しいスーパコンピュータの分野で、依然として今日までトップの座を維持してきている。この性能を生み出す、ハードウェア技術、特にシステムのアーキテクチャ、半導体、ソフトウェア技術の概要と地球シミュレータセンターの運営方法、最近の利用状況について説明する。既に、地球シミュレータは、大気・海洋分野、固体地球分野、計算機科学分野、先進・創造分野で様々な研究に供されているが、世界最先端の研究の紹介とその成果についてのデモ、今後の課題について触れる。 |